こんな人におすすめ!
・サバニ(帆舟)に乗って秘境へ行きたい人
・環境にやさしい遊びをしたい人
・サバニ(帆舟)に乗って風を感じたい人
・秘境でシュノーケリングしたい人
ハイサーイ!西表島と言えば、手つかずの大自然、滝、マングローブ、イリオモテヤマネコ!石垣島からフェリーで約1時間で到着する島は、2021年に世界自然遺産に登録されるほど自然豊かで原風景が残る貴重な島。
そして、観光産業を取り入れつつも、島全体で環境保全へ取り組み、自然環境への負荷を減らす取り組みを最優先に考えている人たちが多く暮らす島だということをあらためて感じることができた旅行でした。
西表の数あるガイドツアーでも、自然の力だけで進むサバニ(帆舟)に乗って大海原へ大冒険するツアー!カーミィウォークさんのガイドツアーを紹介します。
サバニとは
サバニとは、昔から海へ漁に行くときに使っていた木製の帆舟で、海人が使っていた舟のことです。サメ漁に使っていた舟が現代まで引き継がれています。「サバニ」の由来は、沖縄の言葉で舟のことを「ブニ」や「ン二」と言います。サバ(沖縄でサメのこと)漁に使っていたブニ(舟)が「サバブニ」となり、サバニとなったと言われています。
こちらが、今回お世話になった環丸(タマキマル)です。西表島に住んでいる女性の船大工さんに作ってもらった、まだ若い舟だそうです。
釘を一本も使っておらず、使えば使うほどに育っていく木製の舟、なんともロマンがありますね。
大冒険へ出発
朝8時半に海人の家の目の前にある港に集合。カヌーやサバニの出し入れがしやすい、ゆるやかな傾斜になっています。既に環丸は準備万端。出発前に、エーク(サバニを漕ぐパドル)の漕ぎ方や、帆の貼り方など、冒険に行くために必要な基本的な知識をガイドのゴリさんから教えてもらいます。
写真手前のアウトリガー(舟を安定させるための支え木)には、タマキマルのシンボル、ジュゴンが描かれているのがわかりますか。とってもかわいらしいですね。
ガイドのゴリさんに加え、大人4人、子供3人、総勢8名がなんとか乗れる大きさ。シュノーケリングセットや、ランチのお弁当、水筒など荷物を載せて出発です。
今回のツアー第一希望はシュノーケリング。なのでイダの浜へ行って、周辺のサンゴ礁でシュノーケリングをすることに決定。希望によって、マングローブを抜けて、トレッキングで「ナーラの滝」を目指すコースもあるそうです。
朝から太陽の陽ざしが降り注ぎ、すでに暑い西表。出発前に肩まで水につかってから出発です。ゆるい向かい風が濡れた身体をクールダウンさせてくれて、気持ちよい出発です。
途中でカヌーを楽しむ人と遭遇。みんな笑顔で手を振ってくれます。
白浜は入り組んだ湾の中に位置しているため、外洋のうねりが届くことはなく、とても穏やかな湾です。ちょうど仲良川の河口に面していて、栄養豊富な山からの水が流れてくるため、ウミガメなどの生き物もたくさん見ることができます。
船頭の娘は、前方の岩や、ウミガメの見つけ役に任命されました。
透明度抜群の海
今回の目的のひとつがシュノーケリングです。せっかく西表に来たのだから、サンゴの海で泳ぎたい!そんな希望を叶えてくれる目的地まで、サバニに乗って、風と自分たちの力で進みます。
出発して10分もすると、いきなり透明度が高くなってきました。見てください、この透明度抜群で色鮮やかな海。これぞまさしく望んでいた大自然の海です。
そして見渡す限り、海と山、すべて自然の景色、人工物が一切見えない絶景です。
最初の目的地「イダの浜」までは、もう少し時間がかかるので、ガイドのゴリさんの提案で、途中のシュノーケルポイントで、子供たちを遊ばせることに。とても綺麗なサンゴとお魚さんたちを見て大興奮していました。
イダの浜|西表島・最果ての秘境
イダの浜は、西表島の最果ての秘境と言われ、手つかずの自然が残るビーチです。通常は、白浜港から連絡船に乗って、船浮へ行き、そこから歩いて向かうことができます。
そんな秘境へサバニで直接向かう大冒険に大人も子供もワクワクが止まりません。
とは言え、イダの浜までは、なかなかの距離があります。良い風をつかむまで、手漕ぎで1時間。途中でシュノーケリングをして休憩を交えながらゆっくりと向かい、約3時間くらいかけてイダの浜が見えてきました。
イダの浜は、目立った漂着ゴミもなく、とても綺麗なビーチでした。長さ300mほどの天然の砂浜が広がり、見渡す限り人工物は見当たりません。「秘境」言うには相応しいビーチです。
エンジン付きの動力船で快適に行くのも、もちろん良いですが、ここまで秘境感のあるビーチ。せっかくなので、サバニに乗って自らの力で行くことをおすすめします。なぜって、みんなで力を合わせて苦労して辿り着くことができた時は、何とも言えない達成感を得られるからです。
ビーチでランチタイム
イダの浜は遠浅でどこまでも澄んだ海です。空と海のグラデーションがたまりませんね。
イダの浜には日陰があまりありません。そのため、ガイドのゴリさんがタープを持参してくれ、ささっと日陰を作ってくれました。
まるで秘密基地!ゴリさんが準備してくれたお弁当を、砂浜でいただきます。
スーパー八重の日替わり弁当。この日はトンカツ弁当。そこにゴーヤとオクラがたっぷり入った栄養満点、ボリューム満点のお弁当。濃いめの味付けで、少し疲れた身体にパワーをチャージしてくれるとても美味しいお弁当でした。
お弁当の後にはデザートのパイナップル。ゴリさんがその場でカットしてくれたパイナップルは塩っぽい身体を、ひと口でリフレッシュさせてくれる、あまーい完熟したパイナップルでした。そして温かいコーヒーまで至れり尽くせりでした。
ランチ後、子供たちは停泊中の環丸に乗ったり、周りをぐるぐる回ったり、鬼ごっこしたり、環丸とじゃれ合いながら、仲良くに遊んでいました。
アカハゲ|シュノーケルポイント
ランチを食べた後は、この辺りで一番のシュノーケルポイント「アカハゲ」へ向かいます。良い風が吹いていたので、風の力を借りてイダの浜から20分くらいで到着。
山肌が剥げて赤くなっていることから、通称「赤ハゲ」というらしいです。近づくにつれて海の色がとても綺麗なグラデーションになってきました。
ここはサンゴの種類が豊富で、地元のガイドさん達だけが知っているおススメポイントだそうです。魚の種類もたくさん!まるで水族館のようでした。天気も良く、色とりどりのサンゴがキラキラしていました。
近くにリーフエッジがあるので、近づくにつれ、吸い込まれそうで少し怖いですが、その先に大物が潜んでいそうな雰囲気を楽しみたい人には、ぴったりのポイントです。
サバニ舟で行くイダの浜|おわりに
いかがでしたでしょうか。西表島の最果ての秘境と言われる「イダの浜」。更にその奥にある「アカハゲ」ポイント。どちらも秘境感をたっぷり味わえる特別な場所でした。
何と言ってもサバニで行けたのが最高の思い出になりました。イダの浜へ沖から近づいていくときは、どこか無人島へ降り立つような感覚で「ちむどんどん」したのは、一生忘れない思い出になりました。
そして、ガイドのゴリさんの優しくて明るいキャラクターに何度も救われました。漕ぐのに疲れた頃を見計らって休憩し、海に泳いでクールダウン。元気が出てきたら、またみんなで掛け声を合わせて漕ぐ。その時の体調や状況に応じて、プランを変更しながら、決して無理することのない工程だったので、終始楽しむことができました。
道中に話してくれた、西表島の歴史や、その昔は炭鉱で栄えていた島のことなど、歴史背景を知ることで奥深い景色に見えました。
サバニに乗って自力で行くワクワク感!未知の世界を探しに行くような冒険心に火が灯り、みんなで声を合わせて漕ぐ一体感が良い思い出です。
「マングローブ編」は別の記事で紹介しますね。
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