この記事はこんな人におすすめ!
・ツルヒヨドリの被害に困っている人
・ツルヒヨドリの駆除方法について知りたい
・ツルヒヨドリの防除方法について知りたい
・駆除する際にやってはいけないこと
ハイサーイ!今回ご紹介するのは、いま沖縄の農業に甚大な被害を与えている「ツユヒヨドリ」についてです。
特定外来生物「ツルヒヨドリ」とは?
ツルヒヨドリは、驚異的な繁殖力を持ったつる性の植物です。南北アメリカの熱帯地域を原産地とするつる性の食部で、日本では1984年に沖縄県うるま市の天願川河口で発見されたと言われています。
一つの株を放っておくと、1年間で約25メートル四方に広がってしまうため、農作物にも大きな被害を及ぼす可能性があります。
英語で「Mile-a-minute weed」(1分で1マイル広がる雑草)の異名を持ち、つるでからみつきながら、猛烈な勢いで広がっていきます。発見したらすぐに防除することが必要です。
世界の侵略的外来種ワースト100にあげられています。
ツルヒヨドリはこんな植物
全体:つるでからみつきながら葉を重ね、厚い藪をつくり、マント状に覆いながら広がります。増える方法として、一番問題なのは綿毛をつけた種子で、引き抜いたり、折れた茎からでも増えることができます。
葉:葉の長さは4cm~13cm、幅5~10cmくらい、表面はつやっとしていて少し光沢があり、毛は生えていません。1か所から2枚の葉がでる対生です。基本的にはハート型ですが、少し伸びたり、角ばったり形は様々です。葉のふちは少しギザギザしています。
花:11月~12月にかけてちいさな白い花が集まって咲く集合花をつけます。一つの花の大きさは3mmほどで、1月には綿毛のついた軽い種を多量につけます。
ツルヒヨドリの驚異的な繁殖力
つるは1日で10cmほども伸びながら葉を広げていきます。折れたつるが地面に触れている場合、そこから根が出て増えていきます。種は綿毛を持っていて風によって遠くまで運ばれます。
1つn花から4~6個の種をつくります。1つの株は1年間で25m四方に広がり、多い時は40,000個の種をつくります。
こんなのに覆われてしまったら、果樹などの木はひとたまりもありません。
ツルヒヨドリの駆除方法は?
防除時期は花をつける前の11月までに行うことが望ましいようです。それ以降だと、種をつけてしまいます。種を付けてしまうと飛散させてしまう恐れがあります。根茎を残すと容易に再生してしまうため、可能な限り、丁寧な抜き取りを行う必要があります。抜き取ったツルヒヨドリは袋に入れて、密封した状態で焼却処分するのが最適です。
やむを得ず種がついている時期(12月~1月頃)に防除を行う場合は、飛び散らないように種を先に取るようにしましょう。
よく似た在来植物との見分け方
ツルヒヨドリには、よく似た在来植物があります。ツルヒヨドリ、ツルドクダミ、クロミノオキナワスズメウリの3種はよく似た葉で、どれも葉の縁がギザギザしていて、一見見分けがつきにくいです。葉脈の入り方が見分けのポイントになります。
ツユヒヨドリ放っておくとどうなる?
実際に、うちの畑にあるシークワーサーの木がツユヒヨドリの被害にあってしまいました。
こちらの木、本来であれば12月ともなるとシークワーサーの実が熟して黄色くなってもよい季節ですが、葉っぱが全て落ちてしまいました。防除するのが遅かったようです。
おわりに|ツルヒヨドリ
いかがでしたでしょうか。沖縄では2022年の夏ころに各自治体から注意喚起がありました。沖縄全土に広がり続けているツユヒヨドリ。特に昨今の耕作放棄地の増加と共に、ツユヒヨドリが蔓延している現状があります。
茎はそれほど強くなく、手で引っ張るだけで取れるので、見かけた際は種が付く前に駆除するように心がけましょう。
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