新規就農支援制度に必要不可欠!認定農家(青年等就農計画の認定)について解説します!

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ハイサーイ!沖縄の天気は変わりやすいのですね!台風が近づいてきたり、冬には寒気に伴う前線の影響で雨雲が停滞すると、梅雨でもないのに、2~3日雨が続くことがよくあります。雨が続くと畑作業が滞り、汗もかかないので運動不足になりがち。とは言え、ビールの量は減るわけでもなく、少しお腹まわりが気になり始めた とーぴー です。

以前に紹介した、新規就農支援講座(沖縄中部地区)新規就農支援制度についての記事(こちら)が好評かつ、質問が多かったため、新規就農支援制度について、もう少しわかりやすく解説しようと思い、まとめてみました。

ここでは、ざっくりとポイントを絞って解説します。支援制度の詳細や、農地確保など、詳細を知りたい方は、途中にリンクを貼っておきますので、そちらを参照していただけます。

福岡県の糸島で薬草茶(幸茶)を販売されている「つき工房」の陽童さん(「幸茶」の紹介記事はこちらからも、新規就農支援制度について、ネットなどで調べてみたものの、よくわからない!?と言う話をうかがいました。確かにわかり辛い内容なのは確かです。

僕自身がぶち当たった最初の壁のことや、新規就農支援講座で学んだこと、農業改良普及センターや地域の農業委員の方などにヒアリングして理解を深めた内容を、かみ砕いて、わかりやすく解説します。

この記事でわかること
・新規就農支援制度について
・新規就農支援制度を受けるために必要な絶対条件
・条件をクリアするために必要な行動
・支援制度(助成金)を受けるためのヒント
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新規就農支援制度について

その名の通り、新規就農者を支援するために、農林水産省の管轄によって、新規就農者に対して様々な支援を行ってくれる制度です。助成金、貸付けの金利優遇、設備投資費用の補助金など、さまざまな制度があります。

以前に書いた「新規就農支援制度(沖縄中部地区)」の解説記事はこちら

新規就農支援制度を受けるために必要な絶対条件

いくつかある中で一番のポイントは、その地区の認定農家となることです。

この認定農家というのが、それぞれ就農する地区によって、認定基準が異なります。

認定農家になるために必要な条件もいろいろありますが、とても大事なことは

  • 土地の確保
  • 事業計画の作成

◆土地の確保について

認定農家になるためには、その市町村で定める最低限必要な土地面積を確保する必要があります。

例えば、沖縄県の場合、以下の下限面積が設定されています。

  • 那覇市 10a(約300坪)
  • 北谷町 20a(約600坪)
  • 読谷村 30a(約900坪)
  • 糸満市 40a(約1200坪)
  • 名護市 50a(約1500坪)

各市町村毎に定められた、下限面積以上の農地を確保する必要があるとはいえ、名護市で就農する場合、1500坪の農地を確保するというだけで、至難の業だと思います。

以前に詳しく書いた記事がありますので、詳細を知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。

沖縄以外の地域では、農地確保はそれほど難しくないかもしれませんが、事業計画を作成するにあたって、どんな作物をどれくらい作って販売するか?ということを事前に決める必要があります。

また、隣接する農家さんがいる場合は、作付けする作物について、問題ないか、事前に相談する必要があります。例えば、沖縄の場合だと、バナナやパパイヤなどは、大量の栄養が必要なるため、隣接する畑の養分まで吸い取ってしまう可能性もあります。

また、相性の悪い作物(害虫を呼び寄せてしまう、病気を持ち込んでしまう)もあります。

事前に確保する農地については、自治体の担当者や、農業委員の方々に間に立ってもらい、所有者はもちろん、隣接する農家さんとの関係性についても把握しておく必要があります。

◆事業計画の立案について

事業計画と聞くだけで、えっ!?っと拒絶反応を示す方も少なくないと思います。私もその一人です。

認定農家になるために必要な事業計画というのがポイントです。

各市町村において、作物毎の反収「作物の1反(およそ10a)当たりの収量」や、所得が、事例としてデータが蓄積されています。そのため、そのデータに沿った事業計画を策定しないといけません。(各市町村で決定権を持っている人が、数値化できていないと判断できず、説得力に欠けるためだと思います。)

ここでやっかいなのは、就農を予定している市町村において、これまで作付けしたことが無い作物や、過去の実績データが無い作物だと、所得の見込みが不確定となるため、認定農家として認めてもらうことは難しくなります。

逆に言えば、過去事例のある作物であれば、農地さえ確保できれば、簡単に数値化できるため、事業計画を作りやすいです。

そして、作物毎に設定された所得額に応じて、年間収入175万円以上を5年以内に無理なく得られる計画を立てる必要があります。

年収が175万円以上ということは、売上はもっと必要です。作物毎に所得率(売上額に対する所得の割合)まで決まっています。

そのため、例えば所得率が約50%の作物(ダイコン、シークワーサーなど)で年収175万円を得るためには、売上が350万円必要となります。

条件をクリアするために必要な行動

まず、就農希望する市町村の農業委員、普及委員、役場の担当者、JA担当、などなど、農業に関連する人たちとの人脈を作ること!これとても重要です。

人脈作りに最適なのが、各地域の農業改良普及センターが毎年開催している「新規就農支援講座」です。これに参加することで、 農業改良普及センター の普及委員の方々や、その地域のJA担当者、直売所担当者、そして何より、同じ境遇で新規就農を目指す人たちとの人脈ができます。

新規就農支援講座について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

また、各地域ごとの農業普及委員会が定期的に開催している講習会などに参加して顔を売っておくと、何か困りごとがあった際に相談しやすい関係づくりができるので、おすすめです。

支援制度(助成金)を受けるためのヒント

自分はまだ支援制度を受けていないため、ここからは、農業普及委員や農業委員の方に実際に教えていただいたこと、諸先輩方からお聞きしたことを元に、私の考えてになります。

認定農家になるためには、事業計画だけでなく、本当にその人が長く農業を続けていくために、売れる作物を作る知識と経験があるか?という人間性についても問われます。

実家が代々続く農家で、親族や親せきに経験豊富な農業士の方がいる場合を除いて、私のように、経験も人脈もない人間が、知らない土地で農業を始めるということは、想像以上にハードルが高いし、地域の方々からも、そう簡単には受け入れてもえないです。

逆の立場で考えたら当たり前のことです。どこの馬の骨かもわからない人間が、勝手に取得した農地で商売を始めたら、元からその土地で暮らしている人たちは面白くないはずですよね。

そして、一番重要なのは、「この人にだったら助成金を出してあげてもいい!」と思ってもらえるように、その地域に仲間として受け入れられ、今後の方向性についても、自治体の考えと合っていることです。

もし、あなたが就農したい市町村が、特産物としてこれから 苺 に力を入れて、苺で町おこしをしたいと考えているならば、あなたは、その地域で、苺を作って、町おこしに貢献することが、助成金を受ける一番の近道だと思います。

助成金は、もともと私たちの税金から成り立っています。誰だって、無駄に使って欲しくないですし、出す側としても、一番有効かつ有意義に使える使い方をしたいと考えているはずです。

なので、ただ農業したい、あんな野菜、こんなフルーツ、を作りたい!そのために、国から助成金を受けたい!という考えだけでは、難しいということを、最初に理解しておくべきです。(私が最初そんな甘い考えからスタートしたので、反省を込めて書かせていただきます。)

最後に

ぜひ、この記事を読んだ方、これから就農を目指したいと考えている方、一緒に情報交換しながら、持続可能で、次世代へつながる農業を通したライフスタイルを確立させてみませんか。

2022年度、さらに農水省は、農業支援として、新規就農支援制度を強化すると発表されています。

農業の後継者不足、日本の食料自給率の低下に関する問題は、もう待ったなしの状況です。一刻も早く新規就農者を増やし、日本の農業を復活させるために、国も本気で取り組もうとしています。

そのため、これから新規就農を目指す人は、チャンスです。これだけの補助や、情報の収集し易さ、周りからのサポートがあって、しかも、条件さえクリアすれば、助成金までもらえる!

これは利用しない手はないですね。とは言え、2012年から始まったこの制度、これまでこの制度を受けた新規就農者の定着率が低く、中には、実態として農業をせず、助成金だけ受け取っているという最悪のケースもあったようです。

どうか、日本の農業と未来のために、新規就農支援制度を有効活用されて、日本の農業を元気に若返ることができるよう、少しでも参考になればうれしいです。

他にも農業、畑人、その他、沖縄の魅力について書いていますので、覗いて行ってみてください。

沖縄で農業するまでの様子について書いた記事はこちら

パッションフルーツの栽培についての紹介記事はこちら

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